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紙の道(ペーパーロード) (集英社文庫)

, 陳舜臣

によって 陳舜臣
4.9 5つ星のうち 3 人の読者
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内容紹介 西暦105年、中国の蔡倫が発明したとされる「紙」。思想や宗教を載せ、ユーラシア大陸を西へ西へと伝わった、その壮大な1千年の軌跡をたどる。著者独自の史観で展開する東西文化交流史。 内容(「BOOK」データベースより) 「紙」は、西暦105年、中国・後漢の宦官・蔡倫が発明したとされる。その製紙技術は、8世紀半ばに中央アジア・サマルカンドへ至り、イベリア半島へ伝わったのは、12世紀初頭であった。思想・宗教を載せて運んだ文明の母「紙」。その圧倒的な伝播力を示した道すじ=「ペーパーロード」という新しい史観により、古代から千年余りの時をたどり、ユーラシア大陸を東西に駆ける壮大な歴史紀行。
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この本の中で陳さんは、「事実は最後の解決である」という桑原隲蔵博士の言葉を紹介しているのですが、この本は陳さんが「紙」の事実(実物)を探し求め、対面を果たしていく物語でもあります。まず前半は、蔡倫の作った「紙」についての記述からはじまります。わたしたちが「紙」と呼んでいるものが登場する以前から「紙」という漢字はあり、それは、一種の絹であったといいます。そして蔡倫の「紙」の登場とその改良。さらに西方へと紙の製法が伝わった契機とされる751年のタラスの戦いが、戦いに至るまでのイスラム側の歴史、そしてアッバース朝軍と唐軍双方の指揮官であったアブ―・ムスリムと高仙芝のその後も含めて詳細に語られます。この部分だけで50ページが費やされています。舞台は西方、イスラム世界に飛び、イスラム教の聖典である「コーラン」がどのような書写材料に記されていたかが、「コーラン」の成立過程とともに明らかにされていきます。ここで陳さんは、タシケントに所蔵されている最古の「コーラン」との対面を果たします。鹿皮に記されて紙(中国製)で裏打ちされたこの「コーラン」、第三代のカリフであったウスマ―ンが読誦中に暗殺者に刺されて血が飛び散ったといういわくつきのものであるといいます。紙のことから「焚書」へと話は飛びます。「焚書」=始皇帝、という事になりそうですが、陳さんは、テオフィロスというキリスト教の司教がアレクサンドリアの図書館に火をつけて焼いた事を書き記しています。キリスト教はローマの国教となった瞬間から、異教に対する厳しい弾圧と焚書に走り、その不寛容さは多くの悲劇を生む事となるのですが・・。紙は諸国に伝わります。日本へ、中央アジアへ。サマルカンドの繁栄とティムールの事、そしてそこにモンゴルの侵略と破壊の様相がさしはさまれます。まさに、「絹の道」ならぬ「紙の道」の壮大な物語を、この本でたっぷりと味わい、その道の各所に横たわる諸国と諸人物に触れることができる、そんな本です。

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